![]() | 水の春 (Canna Comics) (2012/01/26) 黒沢 要 商品詳細を見る |
初めての作家さんです。初コミックスだそうです。
表紙の雰囲気で買ってみました。
斉藤由貴の同名の曲が収録されてるアルバム、よく聴いていたな~。20年以上前…(遠い目)。
男が好きだと噂のある、目立つ存在の吉野。初めて話をした春原は、彼に見抜かれます。
大事なものを守る為に、本心を誰にも見せないで猫かぶってることを。
そして前から気になっていたと、春原が好きだと告白します。
春原は吉野と話すうちに、大事にしていることを告白します。
「母」だと吉野に紹介したのは男で、父親のパートナー。
二人は大切だから秘密にしていたのを打ち明けて、吉野はその秘密を真摯に受け止める。
吉野の、春原を好きでいさせてという想いがごまかしなくて、ストレートに感じました。
伴奏でピアノを上手に引く吉野を褒めたら、「俺が持ってるもの全部、おまえにあげるよ」と、吉野はためらいなく春原に告げます。
未成年で働いていない学生の彼が、好きな人に差し上げられるものって自分しかない、って気がした。すごい意味を持つ言葉だと思った。
吉野が自分を想うのと同じように、春原も吉野を想っていることに気付きます。
切ない、と言うよりは爽やかな恋愛ものでした。
二人共お互いを大事に想っていて。
若さゆえの真っ直ぐさと言うか、その「好き」って言葉も気持ちも、いつものごとく上手く言えないんですが、キラキラしててそれが刺さるんですよ、何でだろうね…。年取ったせいか?
こんなきれいで爽やかな物語を読むと、何かいたたまれないというか
目を背けたくなってしまう。BLが大好きで読んでるはずなのに、何でこんな風に思うのかね…。そんなこと言ってるけど、読んで感想書いてますが(笑)
同時収録は、春原の父とそのパートナーの馴れ初めの話です。
養子縁組したのかな。「母」と言ってたし。
父は小説家、パートナーはその元編集でした。
色素の薄い女顔を気にしている彼がきれいで、死んだ妻を彼と重ねて見ている小説家。
でも身代わりと思ってたのは最初だけで、小説家も本気で編集が好きになってました。
静かな雰囲気で、こっちもハピエンなお話でした。
あと書き下ろしで、吉野と春原が大学で同居している短い話です。
春原が下になってるんだけど、でも違う感じしてしまう。
この二人だったらリバあってもいいなぁと、また妄想…。
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