![]() | 宝物はぜんぶここにある (シトロンコミックス) (CITRON COMICS) (2012/11/01) 糸井のぞ 商品詳細を見る |
もっと早くに読んでいればよかったー。糸井さんの既刊の中で、一番好きな本になりました。
主人公の小説家・シンタローと高校からの友人で担当編集の橘高。シンタローの恋人で劇団員のチャコ。
シンタローの書生をやってる中学生の旬之介と、友人の春威。シンタローのファンで、セフレのような橘と娘の鳩子(むっちむちな鳩子が可愛い~)。
結構な人数ですが、うまくまとまっていてごちゃごちゃしていません。
小説家の受けが、あまり読んだことのないタイプだった。
表紙裏に書いてありますが、「最愛の人」「彼氏」「セフレ」「大切な友人」と、細かく分けられる人だそうです。普通だったら持て余しそうだけど、受けだから出来るんですね。「ダメな大人担当」ともあったけど、そんなことないと思う。
橘高とシンタローの関係が、すごく良いです。
第5話の『私の娘』、タイトルだけで何だか泣きそうになる自分…。
以前に見たテレビ番組の話ですが。相方が好きでその相方の子供になりたい、だったかな? 生まれ変わったらその相方の子供になりたいだったかな?? 細かいニュアンス、忘れてます。すみません! そのようなこと言っていた芸人さんがいました。
恋人でなく結婚したいでなく、その人と親子になりたい。好きが過ぎると、血の繋がりを求めるものなんでしょうか? ちょっと感動したのを覚えています。
シンタローが「あいつを友達と呼ぶには愛が過ぎたんだ」と思いながら、榊に抱かれるシーン。とてもエロくて好きです。
シンタロー自身も分からないまま、実家に帰って、でも迎えにきた橘高本人を前にして、「おまえの娘になりてえな」と吐露するシーンが、読んでて胸がいっぱいになりました。
『私の娘』のラストの次ページに、橘高がシンタローの額にキスしているイラストがあります。優しくてきれいな雰囲気でとても好きです。まるで父と娘のように見える…。
最終回の『みんなたからもの』。「きれい」と言うシンタローの気持ちが伝わるような、素敵な話だったなぁ。
旬之介の“宝物”は春威なのか、これから見つかるものなのか。個人的に春威であってほしいなー。
読後感がとても良かったです。
春威が今は美少年だけど、描き下ろしで二年後にいい男になってるのが萌えました。
既刊『コイノヒ』を探したけど、見つからず…。またかよ、と自分にがっかり。
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