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「ニタイ ピリカ」はBL漫画・小説(たまに非BL)の感想を好きなように書いたブログです。ネタバレしてますのでご注意ください…
 

 

 
塚本邦雄全集〈第5巻〉小説(1)塚本邦雄全集〈第5巻〉小説(1)
(1999/04)
塚本 邦雄

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すっかり投稿作から離れています…。

でも本を読みたい気持ちが、まだあるから幸せ。
また「書きたい」と思うまで、というかそう思えるようになりたいです。
それまでに初心を思い出そうと、また「私の好きな本のこと」で書きます。
感想でなく雑記に近いかも…。

昔々、耽美系やJUNE系と呼ばれていた頃、その作家さん方も読んでいましたが、
『ぱふ』ていう雑誌の別冊で、『活字倶楽部』という雑誌がありまして。今もあるのかな?
それで同性愛の小説がいくつか紹介されていました。三島由紀夫とか中井英夫とか。
その流れで塚本邦雄の小説に出会いました。もう、相当前のことです。

塚本さんの記事はこれで三つ目。
『紺青のわかれ』は、この全集で初めて読みました。
もう難しいのなんの。まず漢字が、旧字体でよく読めません…(えー)。
前後の文脈で想像しながら読んでます。なので、読み終わってもよく分からない(えー)。
何度か読み直してるけど、やっぱり内容は難解です。
だからもう、雰囲気を味わう読み方になりました。男同士の、叶わない儚い恋の雰囲気を。

こんな読み方が良いのか分かりませんが、
人それぞれということですっかり開き直ってます…。
女の私はその雰囲気に、ただ憧れてしまうのです。


以下に続いています。

 

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鴨跖草がモチーフなんでしょうか。一般的には露草?。夏に草むらに咲いてますね。
あの花の青から染めた色を縹色と言うそうです。
この色は陽光の元では、褪せてしまう。
その儚さや脆さを、「くらやみで冴える蒼の愛」と例えている、
男同士の恋の話です。

個人的には男同士の恋の後ろめたさや、昏さに惹かれるので、
そんな自分にはど真ん中な言葉です。
ほんとに、どうしてこんな言葉を生み出せるのか。すごいなぁ…。

主人公の眞晝は藍の染色工場の家に生まれ、大学院で草木染の研究を修めて、
それを続けながら家業を手伝っている。
研究している時から、師でもあり縹色の研究をしている教授の月舘とは恋仲なのですが、
教授夫人はそれを知っています。

塚本邦雄の小説に出てくる女性キャラの多く、特に私の好きな幾つかの話に出ている
女性キャラは怖い人ばかりです。
男二人の仲を知っていて、知らない振りのままじわじわ追い詰めていく。
破滅に向かうように、本人が直接手を下すのでなく、用意周到すぎるくらい。
ほんと、怖い。読んでるこっちも騙される、良妻っぷりだったりして。
ばれていないと思う、男達の愚かさも匂わせているのかもな…。
この教授夫人もその例に洩れず、眞晝を追い詰めていく。

この3人以外に眞晝の叔父夫婦やら祖母やら、親族が多くて、その名前も風雅で
よく覚えられません…。
その中には眞晝以外に、教授との関係を匂わせる男達もいます。
「儚い縹色と、しぶとい藍色」という言葉が、それぞれを研究する二人の恋愛観と性格を
表しているようで、一途だったであろう眞晝が気の毒なんですよね…。

ラストの1Pは、「ええ?」と思いながら、その驚きも塗り替える青のイメージが広がる。
交差点の青信号、眞晝の閉じた瞼の裏に広がる鴨跖草の群れ、紺青の海に浮かぶ教授…。
“紺青”は“今生”と懸け言葉になっている。あれ、懸け言葉でいいんだっけ?
古典で習った気がするけど、昔過ぎて…。違っていたら、すみません。
故事の「青は藍より出でて藍より青し」、この話を読んでから意味知りました。

「人に隠れたような研究を続けている自分が、にはかにあわれになった」
眞晝自身がそう言うから、無性に最期が可哀想になる。

バッドエンドは読後に引きずるんだけど、嫌いじゃないです。
むしろ本当は大好きなんじゃないか…?、と自問してみる。
この話もその類に入るけど、私の軽い脳ミソは「難しい語彙」と「綺麗な青」に
うまく誤魔化されて、どこか耽美っぽい雰囲気に浸るだけです。

甘々で幸せな話も読みたいけど、こんな話もたまには読みたくなります。


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立夏

Author:立夏
BL大好きで感想・思ったことなどを、好きなように書いてます。
好きな本ばかりなので、独りよがりなってる自覚はあります。

ほとんどネタバレしてますので、ご注意下さい…。

記事に拍手や拍手コメを、いつもありがとうございます。
拍手コメのお返事は、該当の記事に書かせていただいています。お時間ある時に見ていただけたら嬉しいです☆

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