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「ニタイ ピリカ」はBL漫画・小説(たまに非BL)の感想を好きなように書いたブログです。ネタバレしてますのでご注意ください…
 

 

 

いたいけな瞳 (1) (小学館文庫)いたいけな瞳 (1) (小学館文庫)
(2004/09)
吉野 朔実

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『ぶ~け』で連載していた当時は雑誌で読んで、
大判のコミックス(こっちは全8巻)を集め数年後手放し、また数年後文庫版を集めました。
こういうこと、よくやります。また読みたくなって買い直すという。

連載始まったのが平成2年だって…。遠くなったなぁ。
私ん中の土台を作った少女マンガの1つです。
大げさでなく、私の好きな読書傾向ってこの頃に読んだものが基になってる気がします。

全31話。全て読みきりですが、同じキャラが出てたりもしてます。

自分的ベスト5は、
・月の桂
・淡水魚
・死は確かなもの、生は不確かなもの
・薄紅
・潤む炎


うーん、悩ましい…。他の『犬』も『自殺の心得』、『橡』も良いんだよなぁ。
でも挙げた5作が今でも、コマだったり台詞を覚えてるんですよね…。
自分でもコワイです、20年以上前なのに。いちおう自覚あります、私(笑)。 

以下に長々と、うっとおしいほど書いてます。
はい、いつものごとくです。多分過去最高のうざさです(笑)。
よろしかったら、どうぞ…。 

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『月の桂』
第一印象は怪奇話のようだったのですが、違う意味でゾクゾクしながら
仲原と清滝の仲を腐った目で見てました(笑)。
だって「俺は君になりたかった」って、もう愛じゃないですか?
そんなことない? 私の妄想かな? でも友情ではこんな風に思わないよね~、しつこいけど。

清滝の全てになりたくて、それは小説家の才能が欲しいこともあるけど、
無意識下に仲原は清滝を好きだったと思うんです。
清滝になりたいという途方もない願いは、仲原を犯罪へと導いてしまう。
これがまた、鉈なんですよ…。
山奥の古い屋敷、薪で飯を炊き風呂を沸かす。小道具も昔話の怪奇ものです。

清滝の好きな相手だと知っていて抱き、その女性と結婚する仲原の歪みっぷり…。
清滝への優越感というよりも、清滝と同化したいってことな気がする。
あと「こんな夜だったな」という台詞。
夏目漱石の『夢十夜』の、「ちょうどこんな晩だったな」の話を思い出しました。

『月の桂』が「あー、怖かった」で終わらないのは、こんな私の腐った見方のせいなんですが。
全てを失った仲原なのに、本当はこうなるの待っていた気もしてしまいます。
ググッたら『伊勢物語』に、
「目にはみて手には取られぬ月のうちの桂のごとき君にぞありける」とありました。
要約したら、手の届かない月の中の桂の木のようなあなたである…、かしらね。

地上にいる者としては、遠い存在なんですよね。願っても叶わない遠い人。
これって仲原の心情を表してると思ったんですが、逆に清滝もそうなのかもしれない。
清滝の好きな女性は、仲原が好き。だから仲原になりたいって思ったことが、
決して無いとは言い切れないんじゃないかと…。
自分の妄想の激しさに、時々我に返りながらさらに続きます。
ついてこれる方、いるかな…ゴホゴホ。(咳でごまかす)

「おまえがいなくなっても夜は明ける」と言っていた仲原。
でも、夜は明けていなかった。そしてこれからも。
闇夜に浮かぶ一つ目のような満月に囚われて、清滝も妻子も語るべき言葉も仲原は失ってしまった。

人間って怖いなと思ったし、不器用だし間違うし哀れだし、だからいとおしくもあるし…。
とにかく私にとって、インパクト大な話でした。
なんたって、鉈だし…。そこか!
あー、もっと文章上手く表現出来ないかなぁ。延々と書いただけな気がする…。

あと『潤む炎』。
生徒と女教師と思いきや、実は姉弟だったという。
二人がそうだと分かってから続きを読むと、顔がよく似ているんですよね。思い込みのせいかな?
でもこういう描き方、すごいと思いました。

肉体関係ないけど、弟は姉と結婚してもいいと思ってるので、
近親相姦と言っていいのかな…?
線引き難しいですが、この頃から「血縁」に少なからず惹かれていたんだなぁ、
と自己分析。
この話が最終話なんですが、最終話の最後の1Pの「あなたを愛してる…」の言葉と、
青空と草の花が咲く空き地。
この1枚が物語ってる気がしてしまうんです。

全31話は結局、31個のいろんな形の愛を描いたのかなって。
不倫も友情も飼い犬を可愛がるのも夫婦も姉弟も、
それが正常でも傍から見たら異常でも、ここには愛があったんだ、って。

吉野さんは確かエッセイ本を出していたと思います。
絵だけでなく言葉を操って、表現できるなんてすごいです。表現方法が幾つもあって。
また、すごいしか言ってないな…(笑)。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました!
でも書き足らない!(えー)。
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立夏

Author:立夏
BL大好きで感想・思ったことなどを、好きなように書いてます。
好きな本ばかりなので、独りよがりなってる自覚はあります。

ほとんどネタバレしてますので、ご注意下さい…。

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拍手コメのお返事は、該当の記事に書かせていただいています。お時間ある時に見ていただけたら嬉しいです☆

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